2027年1月に始まる予定のこどもNISAに向けて、信託報酬を0.00%にした投資信託や、子ども名義の口座で使える銀行・証券の連携サービスが相次いで発表されています。SBIアセットマネジメントは10月1日に「SBI・ゼロ・オールカントリー・インデックス・ファンド(愛称:ゼロカン)」の設定を、楽天証券は10月9日に信託報酬ゼロの投資信託の提供決定を、楽天銀行と楽天証券は10月13日に「マネーブリッジ」の未成年口座対応を公表しました。
口座開設の受付の流れはこどもNISAの各社受付の記事にまとめています。ここでは、受付のあとに出てきた「中身の費用」と「お金の動かし方」の話を、決まったことと、まだ決まっていないことに分けて見ていきます。
決まったこと
ゼロカン:信託報酬0.00%のこどもNISA専用ファンド
SBIアセットマネジメントの10月1日の発表によると、ゼロカンの概要は次のとおりです。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| ファンド名 | SBI・ゼロ・オールカントリー・インデックス・ファンド(愛称:ゼロカン) |
| 信託報酬 | 0.00%(年率・税込) |
| 投資方針 | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざす |
| NISA対応 | つみたて投資枠(特定累積投資勘定)対象(予定) |
| 設定日 | 2026年11月17日(火)(予定) |
| 位置づけ | こどもNISA専用ファンド。制度開始前は申し込みできない |
買付時の手数料と、解約時の信託財産留保額は、どちらも「ありません」と記載されています。同じマザーファンドに投資する一般向けの「SBI・オールカントリー・インデックス・ファンド」も同時に設定予定で、こちらの信託報酬は0.055%(年率・税込)とされています。
マネーブリッジが未成年口座でも使えるようになる(10月25日予定)
楽天銀行と楽天証券の10月13日の発表では、両社の口座連携サービス「マネーブリッジ」が、2026年10月25日(日)(予定)から、0〜18歳未満の子ども名義の未成年口座でも使えるようになります。これまでは成人口座だけが対象でした。こどもNISAでも利用できるとされています。
使えるようになるのは、楽天銀行の普通預金の優遇金利と、両口座間の資金を自動で出し入れする「スイープ」機能です。優遇金利は変動金利で、適用される残高に上限があり、11月2日から金利が変わる予定と書かれています。具体的な金利と条件は公式で確認してください。
こどもNISAの取引開始は2027年1月の予定
SBIアセット、楽天証券の発表とも、こどもNISAは2027年1月開始予定と書いています。対象は0〜17歳で、年間60万円、非課税保有限度額600万円までです。10月から始まっているのは口座開設の受付で、ゼロカンも制度開始前には買えません。
まだ決まっていないこと・公式で確認が必要なこと
楽天証券の信託報酬ゼロ投信は、中身が未公表
楽天証券は10月9日、こどもNISA専用商品として「信託報酬ゼロ(無料)の投資信託」を提供することを決めたと発表しました。ただし、どの指数に連動するのか、設定日はいつか、ファンド名は何かといった中身は書かれていません。発表文は「詳細は準備が整い次第、順次、楽天証券ウェブサイトなどでお知らせします」としています。現時点では未定として扱い、公表後に公式で確認してください。
18歳になったあとの扱い
SBIアセットの発表には、こどもNISAの非課税保有期間は無期限で、「18歳に達した年以降は成年の投資枠へ移管される予定」と書かれています。一方で、成年の枠に移ったあとにゼロカンをそのまま持ち続けられるのか、信託報酬が0.00%のまま続くのかは、発表文には書かれていません。こどもNISA専用ファンドである以上、18歳以降の扱いは交付目論見書や販売会社の案内で公式で確認する必要があります。
信託報酬がゼロでも、かかる費用は残る
ゼロカンの発表文は、信託報酬0.00%を「委託会社、受託会社および販売会社への運用の対価(信託報酬)が0.00%であること」と説明しています。そのうえで、これとは別に次の費用が信託財産から間接的に差し引かれると明記しています。
- 監査報酬
- 有価証券の売買に伴う売買委託手数料
- 信託事務の処理に要する諸費用
- 法定書類(目論見書、運用報告書等)の作成・印刷・交付にかかる費用
- 外貨建資産の保管に要する費用
これらの費用は運用状況などで変わるため、事前に料率や上限額を示せないとされています。保有コストが完全にゼロになるわけではないので、運用開始後は運用報告書の「1万口当たりの費用明細」などで実際にかかった費用を確かめる見方になります。
もうひとつ、信託報酬がゼロでも投資信託であることに変わりはありません。全世界の株式に投資するため、株価や為替の動きで基準価額は上下し、元本は保証されません。
学資保険とこどもNISAは、比べる軸が違う
教育資金の準備では、学資保険と並べて考える家庭も多いはずです。かんぽ生命が10月1日に加えた「はじめのかんぽ」の払込免除なし型については、かんぽ学資の新プランとこどもNISAの違いで、返戻率の公式例とあわせて整理しています。
| 見る点 | こどもNISA(投資信託) | 学資保険(はじめのかんぽ) |
|---|---|---|
| 受け取る額 | 運用次第で増減し、元本保証なし | 満期保険金は契約時の基準保険金額で決まる |
| 主な費用の見え方 | 信託報酬・その他費用として信託財産から差し引かれる | 保険料に含まれ、返戻率として表れる |
| 保障 | なし | 子どもの死亡給付金、特約による医療保障など |
| 途中で使う | 売却して引き出せるかどうかは制度・販売会社の案内で公式で確認 | 途中解約すると解約返戻金が払込額を下回ることが多い |
信託報酬ゼロは「投資の器の中のコストが小さい」という話で、受け取る額が決まっている学資保険とは性質が違います。どちらが得かではなく、値動きを受け入れられるか、保障が必要か、いつ使うかで分けて考えるのが近道です。
確認する順番
- こどもNISAの口座開設(親口座→未成年口座→こどもNISA)が進んでいるか
- ゼロカンの交付目論見書が出たら、その他費用と18歳以降の扱いを読む
- 楽天証券の信託報酬ゼロ投信の中身が公表されたら、連動する指数と設定日を見る
- 楽天で使う場合は、10月25日(予定)以降にマネーブリッジを未成年口座で設定できるか確かめる
- 学資保険と比べるときは、元本保証・保障・使う時期の3点で分ける
まとめ
ゼロカンは信託報酬0.00%のこどもNISA専用ファンドとして11月17日に設定予定で、マネーブリッジは10月25日(予定)から未成年口座でも使えるようになります。楽天証券の信託報酬ゼロ投信は中身が未公表で、ゼロカンの18歳以降の扱いも発表文には書かれていません。信託報酬がゼロでも監査報酬などの費用は残ること、値動きがあることは変わらないため、目論見書が出た段階で公式で確認してください。こどもNISAの制度の大枠はこどもNISAの準備記事で整理しています。
出典
- SBIアセットマネジメント「こどもNISA専用の信託報酬率0.00%ファンド『SBI・ゼロ・オールカントリー・インデックス・ファンド(愛称:ゼロカン)』設定のお知らせ」(2026年10月1日)
- 楽天証券「楽天証券、信託報酬ゼロ(無料)の商品提供を決定!」(2026年10月9日)
- 楽天銀行・楽天証券「マネーブリッジ『こどもNISA』含む未成年口座も対象に!」(2026年10月13日)
注意・免責
この記事は2026年10月14日時点の公表資料をもとにしています。特定の商品や金融機関をすすめるものではありません。予定とされている日付や内容は変わることがあるため、申し込みの前に各社の公式情報と交付目論見書を確認してください。


コメント
コメント一覧 (3件)
[…] 口座が開いたあとの商品選びでは、信託報酬ゼロの投信や未成年口座の入出金の対応も動いています。こどもNISAの信託報酬ゼロ投信と未成年口座対応で、決まったことと未定のことを分けています。 […]
[…] こどもNISA側では、信託報酬ゼロの投信や未成年口座の対応も発表されています。こどもNISAの信託報酬ゼロ投信と未成年口座対応もあわせて読むと、両者の違いが見えやすくなります。 […]
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