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2026年(令和8年)1月1日以後に、iDeCoや企業型DCの老齢一時金を先に受け取り、あとで会社の退職金などを受け取る場合、退職所得控除の重複調整の見方が変わりました。通称で「10年ルール」と呼ばれることが多い改正です。おすすめ順位は付けません。いま掛金や増額の話が進んでいる人ほど、入口だけでなく受け取る順番も先に押さえてください。2026年9月時点の整理です。
掛金の上限や増額の手続きは、別記事のiDeCoの掛金上限が上がる。増額する前に整理する順番と、増額手続きのルート側です。口座選びはiDeCoは松井証券で足りるのかへ。ここでは受取時の税制の見方だけ見ます。
なぜ2026年のうちに受取順を確認するのか
入口の話(掛金の所得控除・運用中の非課税)はよく出ます。出口は、一時金なら退職所得、年金なら雑所得(公的年金等)として課税される、という骨格です。ここに「会社の退職金」や「小規模企業共済の一時金」などが重なると、勤続期間・加入期間の重複分について退職所得控除が調整されることがあります。
令和7年度税制改正で、その調整の対象期間が広がりました。改正後はすでに適用中です(令和8年1月1日以後に支払を受けた老齢一時金と、同日以後に支払を受ける退職手当等)。「増額の事前受付が開いているから満額」の前に、将来の受取順を一度紙に書いておく価値があります。
変わったのは「iDeCo先・退職金あと」のとき
国税庁の税務上の取扱い(タックスアンサー No.2732・No.2735)では、重複期間の調整を次のように整理しています。
- iDeCo・企業型DCの老齢一時金が先、会社の退職金などがあと:前年以前9年内にその老齢一時金がある場合が対象(令和8年1月1日以後に支払を受けた老齢一時金に限る)。いわゆる10年ルール
- 会社の退職金などが先、iDeCo・DCの老齢一時金があと:前年以前19年内の退職手当等が対象。いわゆる19年ルール(今回の改正の主対象ではない)
- 会社の退職金どうしなど、通常の退職手当同士:前年以前4年内(いわゆる5年ルール)など、別の枠組みがある
大事なのは、「10年ルールに当たると控除がゼロになる」ではない、という点です。控除が丸ごと消えるのではなく、重複する勤続・加入期間の分だけ、後から受け取る側の退職所得控除が減るイメージです。金額は勤続年数・加入期間・収入金額で変わります。ここでは個人の税額を断定しません。
数字のイメージ(控除そのものの計算)
退職所得控除のざっくりした計算は、次の公式です(端数の扱いは公式どおり)。
- 勤続年数20年以下:40万円 × 勤続年数
- 20年超:800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年)
重複調整があるときは、この控除額から「重複期間に対応する控除相当額」を差し引いた残りが、後から受け取る退職手当等の控除になります。源泉徴収の実務は支払者側で進むことが多く、受給者は「退職所得の受給に関する申告書」などの書類まわりを、勤務先や運営管理機関の案内どおりに進める必要があります。
向く確認・急がない確認
いま確認した方がいい人のイメージです。
- 60歳前後で、iDeCo・企業型DCの一時金を先に受け取り、その後数年以内に会社の退職金や共済の一時金を受け取る予定がある
- 再雇用・転職・役員退任などで、退職金の支払時期が「iDeCo受取のあと10年以内」に収まりそう
- 掛金を増やす前に、出口の順番まで含めて家計を見直したい
急がなくていい・影響が薄いイメージです。
- 一時金ではなく、年金で長く受け取る前提で、退職金との重複調整が主論点にならない人
- iDeCoと会社退職金の間隔が十分空く見込みの人
- 退職金を先に受け、iDeCoを後にする設計で、すでに19年ルール側の整理ができている人
「どちらが得か」は、勤続年数・加入期間・他の退職手当・その年の所得で変わります。ネットの一般論だけで決めないでください。税理士や勤務先の人事・給与、運営管理機関の案内が正です。
実務で先に紙に書くこと
画面を開く前に、次だけ書けば十分です。
- iDeCo・企業型DCを一時金で受け取る予定年(または年金か一時金か未定か)
- 会社の退職金・共済・その他の退職手当の予定年
- どちらを先にするか(いまの勤務・再雇用の約束)
- 先に一時金を取るなら、あとの退職金まで何年空くか(10年未満か)
- 掛金を増やす話と、受取順の話を混ぜていないか
掛金増額の事前受付やe-iDeCoの話と、受取順の話は別レイヤーです。入口を太くしたあとで出口が窮屈になる、という順番ミスだけは避けたいです。
口座をこれから・移すときの一例
まだiDeCoに入っていない、または運営管理機関を見直したい人向けに、松井証券のiDeCoを置きます。運営管理手数料0円(条件あり・信託報酬等は別)や商品の並びは、向き不向きの別記事側です。ここでは「受取の設計を考える前に、口座そのものを持っているか」の一例です。
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証券口座自体をまだ持っていない人向けに、松井の総合口座も置きます。iDeCo専用の申込とは別手続きです。混ぜないでください。
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老後資金のうち、流動性を残したい分はNISA側で持つ、という分け方もあります。つみたてと成長投資枠の使い方は制度記事側へ。口座の一例としてひふみNISAを置きます。
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保険・退職金・家計をまとめて整理したいとき
退職金・iDeCo・保険の解約返戻・住宅ローン返済が同じ年に重なりそうなときは、証券と保険証券を机に出して整理する局面です。訪問かオンラインで整理したい人向けに、保険見直しラボを置きます。無料相談は中立ではありません。保険の手数料で食べています。特典目当てで予約しないでください。話は聞いていい。その場で印鑑は押さない。
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チャットから保険や家計の整理を始めたい人向けに、ほけんのAIも置きます。
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まとめ
2026年1月以後、iDeCo・企業型DCの老齢一時金を先に受け取り、あとで会社の退職金などを受け取る場合は、重複調整の対象期間が実質10年側に広がっています。控除がゼロになるわけではなく、重複期間分が減るイメージです。退職金を先にする19年ルールは別枠です。掛金を増やす話と混ぜず、受取年を紙に書いてから入口を太くしてください。
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※税制・手続きは改正・個別事情で変わります。受取前に国税庁の最新案内、勤務先、運営管理機関、必要なら税理士に確認してください。参考:国税庁タックスアンサー「No.2732 退職手当等に対する源泉徴収」「No.2735 同じ年に2か所以上から退職手当等が支払われるとき」。


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