保険証券を見てみよう(自動車保険編)

自動車保険
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自分の自動車保険がどうなっているか知っていますか?

これから自動車を買う人もすでに何十年も自動車に乗っている方も意外と補償内容を知らないまま保険料を
払っているという方も多いのでは?

これを聞いて心当たりがある方向けに今回は自分の自動車保険の保険証券がどうなっているかを一緒に見ながら解説していきたいと思います。

まずは手元に保険証券はありますか?

これを聞いて今すぐ取り出せる方は何人ぐらいいるでしょうか?
マメな人は書類管理をされていると思いますので、すぐに出てくるでしょう。

また最近ではWeb証券を利用しているのでスマートフォンやパソコンですぐに確認できるよ。
そんな人も多くなっているかもしれませんね。
私自身もWeb証券を選択しており、パソコンで確認することがほとんどですし、最近、私が受けた自動車保険の相談者もスマートフォンで保険証券を見せて頂いたので今後はそちらが主流になっていくかもしれませんね。ただ、まだまだ紙の保険証券を利用している人も多いでしょうがどこに保管しているか覚えていますか。

それだけでなく保管場所は分かっておりすぐに出てくるのだけれども実際に取り出してこられた保険証券を見てびっくり!古い保険証券とともに膨れ上がり分厚くなったファイルが出てくるなんて経験もよくあります。

どうしてこうなるのか・・・

紛失や膨れ上がるファイル現象が起こる原因の一つにはある意味では保険会社側にも責任があるでしょう。
親切なのか不親切なのか?保険会社は保険証券の他に更新前の案内やおすすめの提案内容、内容変更ごとにその変更内容を記載した書類を送って来ます。

もちろん、そのどれもが契約の上でとても重要な確認であるからこそ送ってくるのでこれを送らないでくれという訳には行きませんが、これだけ大量に送られてくると契約者はどれが最新かつ必要書類でどれが不必要となる書類なのかの判断ができなくなります。

結果としてどれも捨てられなくなるか。他の書類にまぎれて紛失となってしまうことが多いのです。

ここまで長々と保険証券がすぐに出てくるかどうかの話をした理由としてはいくつかあります。

一つは契約がなされているかを確認して欲しかったこと。
もう一つは「保険証券を紛失した」からと言って保険が使えないt言う訳ではないということです。


稀に聞かれるのが紛失したので補償されないのでは?と考えている人がいますがその点に関しては安心して下さい。契約をしている以上、保険証券が手元に無くても契約を確認することさえできれば補償を受けることは可能です。ただし、入っている内容を知っておく為やいざというときの連絡先などを知っておく為にも紛失をしている人は契約している保険代理店か保険会社へ今すぐ、再発行の連絡を入れましょう。

自動車保険での補償

保険証券の保管について触れたところで本題の補償について解説をしていきたいと思います。
今回は基本的な補償と一部の特約に絞って解説しますので、一部の保険会社が採用している特約や細かな違いなどはあえて避けて解説したいと思います。

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まずは相手に対する補償です。
自動車保険には自賠責保険という強制保険に加入が義務付けられていますがこちらで補償がされるのは一部であり、実際のところは任意保険に当たる皆さんがイメージする自動車保険で対応を行います。

相手に対する補償としては大きく二つが挙げられます。

対人賠償とは読んで字のごとく、人に対する補償です。
相手がいない事故の場合は関係が無いのですが、もし、正面衝突や通行人と事故を起こしてしまった場合などは相手は怪我、場合によっては死亡事故となることとなります。

その際にまずは自賠責保険というものがありますが軽度の場合はこの自賠責保険の補償範囲内の中で支払いが行われます。
しかし、それを超える怪我や死亡事故となると自賠責保険の範囲では賄えなくなることからこちらの対人賠償保険から支払いされます。
どうでしょう?あなたの保険証券には対人賠償と言う記載はありませんか?
ちなみにこちらの補償、補償金額は無制限となっていませんか?
基本的にリスクを考えこちらの補償金額はどの保険会社も無制限固定となっておりよほどの事情や理由がない限り外したり金額変更することができなくなっています。

続いて対物賠償について解説していきます。
こちらは相手の「物」に対して損害を与えた時に使用される補償となります。
自動車保険ということで相手の自動車の修理と考えている人も多いでしょうが、自動車以外にも例として人の家の門を壊したガードレールや信号機を破壊した。といった自動車以外の賠償にも使用される補償となっています。

こちらも基本的には無制限となっていることが多く、ダイレクト型(ネット損保)自動車保険などでは変更ができない様になっているかと思われます。
代理店型などの対面型の場合、対人賠償と違いこちらの補償金額を無制限から変更、つまり金額を下げることが可能ですが通常は担当者は無制限を提案しますし、理由が無い限りこちらを無制限から変更することはまず無いでしょう。

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次に自分自身に対する補償です。
こちらも大きく分けて二つあります。
・自分の怪我(死亡)の補償
・自分の自動車の補償
この二点について解説していきます。

実は自分自身の身体の補償についてはいくつかの補償があるのですが今回はメインとなる補償について解説することにします。

人身傷害という表記があなたの自動車保険にが記載があるでしょうか?「搭乗者傷害」というものが記載されている人も中にはいるかも知れませんが先程も述べたように今回はそちらはあえて外します。

こちらの人身傷害は主に運転者の怪我の補償に使用されます。
当然ながら相手のある事故だけでなく単独での事故での怪我にも適用され、記載額を上限として保険金が支払いされます。

こちらはどちらの保険会社も下限が3,000万円上限が無制限となっていることが多く、保険料を下げる為に3,000万円を選択する人が多いのですが実はこの部分に関して3,000万円と無制限では大幅な保険料差は無いことから無制限の選択を私としてはおすすめしています。とはいえ保険料は実際に変わってきます。また、その差が大きいと感じるか、小さいと感じるかは人それぞれですので無理強いはできませんがいくらにすべきか迷ったときはその自動車の記名被保険者(メインに乗る人)の年齢ごとの生涯獲得賃金や保険代理店で加入中であれば募集人のアドバイスなどから考えるといいでしょう。

車両保険は自分自身の自動車の修理費用を補償する保険となっており、先程まで解説した補償と大きく異なるのは「つけてもつけなくてもいい」と言う点でしょう。

これは自分の愛車が少しでも心配で長く乗り続けたい、運転に不安があるなどと言って付帯を選択する人もいれば、中古で譲って貰ったもので壊れたら乗り換えるのでいらないといった考えなど、人によって考えはことなりますし、他の補償と違い必須と言えるものでは無いことから付帯の選択が可能となっています。

ただその車両保険の中にも大きく分けて二パターンがありますのでそれについて解説していきます。
また、保険会社によって微妙に補償範囲がことなるケースがあります。
今回は大手損保会社の東京海上日動の例を参考に違いを説明します。

補償内容一般条件エコノミータイプ
ガードレール・電柱に衝突
当て逃げ
車庫入れ失敗
墜落・転覆
車同士の衝突
二輪・原付との衝突
自転車との衝突
人・動物との衝突
火災・爆発
盗難
いたずら・落書き・窓ガラス破損
飛来物・落下中の物体の衝突
台風・竜巻・洪水・高潮
地震・噴火・津波
東京海上日動車両保険

大きな違いは自損事故を補償するか?しないのか?この点に尽きると思って頂けたらと思います。
一般条件の場合、地震・噴火・津波を除きすべてのパターンが保険の対象となります。ちなみに何故、地震などだけが除かれているかというとリスクが高すぎるからです。
一方のエコノミータイプと言われるものが保険料が一般条件というオールリスクプランより安いかわりに単独事故などの場合は保険対象外となると言う大きな違いがあります。

更に注意点として図の中の赤文字部分に関してですがこちらの補償に関しては主にダイレクト型といった他社では一般条件(オールリスク)でなければ対象とならないケースがあります。

このことからも単純に保険料が安いからと言って見落としていると実は補償されなかった。と言うこともありえますので注意が必要です。
参考 ソニー損保 車両保険補償範囲

一番安い自動車保険がわかる!

ここまで相手に対しての人と物、自分の怪我、自分の車両について簡単に解説を行って来ましたが最後に付帯しておくと良い特約について解説をしたいと思います。

特約の中には様々な種類がありますが最低限これは付帯すべきである。と私が独断と偏見で思う特約について解説したいと思います。

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これは意外と聞いたことがあるという人も多いかもしれません。
特にここ数年では自転車保険加入を義務化する都道府県などの増加によりこの名称を知らなくても自転車保険と言う名前で加入していた。ということがあります。

実はその中身はこの個人賠償責任保険というものであり、こちらは他人を傷つけたり、他人の財物を誤って破損してしまった場合などに利用される保険です。
そう考えると自転車保険も他人を傷つけるという部分に該当する為にこの保険で対応するということが分かるかと思います。
ちなみにこちらの保険の対象者の範囲はかなり広く、また傷害保険や火災保険などと重複しているケースも多く見られる為、更新や保険の見直しの際には一度すべてを確認することをおすすめします。

こちらも上記と合わせて加入をしておくともしもの時に役に立つ特約の一つです。
こちらは自身が傷つけられたり財物を破壊され相手方に法律上の損害賠償請求を行う場合の弁護士費用を一定額までこちらの特約から保険金としてお支払するというものです。

具体的な例としてもらい事故などが挙げられます。
通常の事故の場合、示談交渉は保険会社が行いますがもらい事故の場合、相手方に全面的責任があることからこちらが加入している保険会社は示談交渉など動くことができません。

すべて、相手が加入している保険会社が対応をすることになるのですが場合によっては無保険や相手方保険会社の対応があまり良くない、不満があるといった場合にあなたに変わって示談交渉を弁護士が行うことになりますがそうなると問題は弁護士費用です。
個人で弁護士を雇うとかなりの出費となってしまいますがこちらの特約を使用することで保険金からその費用を捻出することができます。

こちらも加入時には注意すべき点があります。
一点目は補償の範囲です。自動車事故限定なのか?日常生活も対象なのか?という範囲の違いがあります。
もう一点目は保険会社により表記上は同じ金額を補償となっていても弁護士への支払い方などの対応の違いによる弁護士の質が変わるケースがあるということです。

また、こちらも個人賠償責任保険と同じく対象者の範囲が広く重複しているケースが無いか確認すべき特約の一つです。

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こちらの特約は保険会社によっては自動付帯として外すことができなくなっている場合もありますが主にダイレクト型などでは選択することができるケースが存在します。

重要なようで実際に事故になって初めて知ったという人もいるのですが最初の辺りで解説をした対物賠償の無制限補償は無制限なようで無制限でない。という特長が実は存在します。

「どういう意味だろう?」という方もいるかと思いますので例をあげます。
仮に事故を起こしてしまい相手の車の修理費をあなたの保険からを捻出することとなったとします。
この時、相手の自動車が車としての時価額は十万円しか無いのだが修理をする場合、パーツの費用などから二十万円かかってしまう。となった場合に保険からはいくら出るでしょうか?
無制限にしているので二十万円だと思うでしょうが、実はこの場合、十万円しか出ません。
当然ながら相手は怒りますよね?しかし、保険金の支払いは自動車の時価額を見る為、それがいくら市場では価値があろうと古車に過ぎないと判断されます。

その場合にこの対物超過修理費用補償特約を付帯しておくことで一定額までを上乗せして支払うことができます。
ただし、全てをカバーしきれるとは限らない点はご注意下さい。ただ、そういった揉め事により自己解決が長引くことを考えると付帯しておくことを私としてはおすすめします。

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まとめ

ここまで読んで如何だったでしょうか?
これ以外にも疑問点は保険証券を眺めていると出てくると思いますがまずはこの基本的な補償部分を確認して頂きたいと思ってこの記事を書きました。

もし、その他に気になる点があればお問い合わせください。

一番、大切なのはあなたやあなたの家族が安心して自動車を運転できることです。
その為にも保険証券は面倒ですがいつでも取り出し出来るようにしておきましょう。
そして分からない点は専門家に聞きましょう。

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この記事を書いた人

元生損保取扱保険代理店勤務
保有資格
AFPファイナンシャルプランナー
国家資格キャリアコンサルタント

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