子供が生まれたら学資保険に入る?入らない?今の常識。

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子供が出来たら学資保険

私たちの親や祖父母世代は子供が出来たらまず学資保険に加入する。ということがまるで義務の様に刷り込まれていました。それ自体は間違ってはいなかった時代だったのだろうと私も思っています。今では嘘の様ですがただの定期預金の金利も0.01%などという数字は当時はありえない。なることは無いだろうと誰もが思っていた時代です。なのでその時代を生きて来た人にとって学資保険は子供が出来た時の義務の様なものだったのでしょう。

壊れるのはあっという間だった

今では銀行は引き落としや給与の受け取りなどに使う程度のもの。預金金利を期待して銀行を利用している人は一人もいないでしょう(いたらすみません)銀行の預金ですらその状況、積立保険と言われる類のものが同様に期待をされなくなるのは当たり前だろうと私は考えていました。実際、積立型の保険商品はどれもパフォーマンスが落ちたり外貨建てなどの投資性の高い商品へと移り変わりそれが爆弾の様に破裂するという事態にもなりました。(中には実績を残した商品もありましたが某ゲーム機を作っている会社とか・・・)

意識が変わるのは難しい

それでも尚、学資保険は利率低下したとは言えドアノック商品としての側面から販売は行われて来ました。また学資保険に代わるものとして販売を進めたのが終身保険(または低解約型終身保険)という商品でした。
終身保険と聞くとよく「お葬式代として」という言葉がキャッチフレーズの様に叫ばれていますが現在ではほぼそう言った設計商品は作成することが難しい(外貨建て除く)のですが短期払いという手段がありました。
簡単に説明すると例として一般的な終身保険は30歳の男性が60歳まで毎月払込をしてそれ以後は保険料の払込終了、しかし保障は死亡時まで一生涯残るというものなのです。しかしその払込期間を5年や10年という短期間で全て払い込んでしまうことにより解約返礼率と言われる「保険解約を行なった際の払込に対しての解約時受け取り金額」との差を表すものがあり短期間で払い込むことによりちょうど子供が大学受験を迎える辺りで
払込保険料<解約返戻金 となる様に設計されたものが販売の中心
に移っていきました。これに関しては顧客も親に死亡保障をつけた上で資金を貯めることが出来るということで学資保険か終身保険に購入する人が多かったのです。勿論、その他にも似た様な商品は存在していましたが令和5年現在、そう言った商品は消えていったのですがそれでも大人になったら保険、結婚したら保険、子供が出来たら保険の意識は変わらなかった様で現在ではその役割を外貨建て保険や変額保険(投資信託を活用した保険)が主力となっています。

保険は保険と考える様になろう

保険で何か一番大切か?それは保障だと言うのが私の考えです。

「何を当たり前のことを言っているのだ」と思った人もいるかとは思います。ただ何故かわかりませんがこの世の中には異常なほど保険を信頼し保険に過剰に入りたがる人がいます。「なんだ、保険屋か」と袖にする人ですら実際には過剰な保険や本来全く関係のない保険に入りながら「自分はちゃんと保険に入っているから」と断ります。

少し話が逸れている様にも思えるかもですが実はその一角が学資保険だと私は思っています。
今の時代、学資保険に入らなければいけないという考えをまずアップデートすべきだと私は考えています。
「ならもし自分に何かあった時、子供はどうするんだ。無責任だ」という人もいるでしょう。そんな人はまず自分が死んで金銭面で困るかどうか?頼れる人がいるか?今の資産はどうか?をじっくり考えて整理して下さい。そしてその上で足りないと感じたのであれば「掛け捨ての定期保険」に加入して下さい。これが私の考える保険は所詮保険という考え方です。

ではどうやって子供の為のお金を貯めるのか

保険に掛け捨て定期に入った。でも死ななければそのお金は入って来ない死なない場合の対策としてお金を貯める方法、増やす方法を考えなければ。でもどうすればいいのか分からない。

これはあくまで私の見解ですがまずは普通の貯金からでいいと考えています。またそのお金は新しく稼ぎを増やし捻り出すのではなく携帯電話などの固定費の見直しなどから集めた小銭を貯めていくところから始めるのが一番シンプルかつ行動に移すこと容易です。ただこの携帯電話の契約メーカーすらろくに調べず変えるのも面倒という人は大抵いらない保険にも大量に入っていそうですが・・・
少しゆとりが出て来たら日本国債などの投資にも目を向けてみるのも良いでしょう。日本国債は銀行にお金を預けるより安全です。また、来年度から始まる新NISAを活用することをおすすめします。

結局のところ投資に誘導したいのだろうか?

もしそう感じてしまったなら私の説明する能力不足でしょう。投資はしない。ここまでは投資をする。そう言った線引きを覚える為に進めたと思って頂けたらと思います。実際のところ先のことは誰にも分かりません。NISAを活用した投資が正しいのか保険を大量に入ることが正しいのか。それはその時になってみないと分かりません。ただ用意されたツールを見ることもせず否定するのでは無く見た上で自分に必要か必要で無いかを判断して欲しいと思っています。これはiDeCoや保険、株、不動産などどの要素にも通じるものです。

結論として学資保険を無理に加入する時代は終わったと思っていますしそれに代わる終身保険も無いと言っていいでしょう。外貨建て保険や変額保険が今、ブームですがこれも都合が良いものでセミナーなどでは「今は通貨分散が大切だから外貨建て保険がおすすめ」と言ったかと思えば少し先行きが悪くなれば「外貨より今は変額保険、年利5%は期待できる(こんなこと言ってはいけませんよ)」などコロコロと意見を変え購入者を惑わします。というよりもプロであるべき募集人自体が大混乱を起こしていて素人と差して違いの無い肩書きだけの募集人が大量生産されていることも歪みの原因では無いでしょうか。

まとめ

私は保険は保険、貯蓄は貯蓄、投資は投資。一つで賄うのでは無く広く浅くピンポイントで抑えておくということが最重要と考えています。それがわからない時の為にいるのが本来のFPという存在であるべきなのでしょう。

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この記事を書いた人

元生損保取扱保険代理店勤務
保有資格
AFPファイナンシャルプランナー
国家資格キャリアコンサルタント

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