大人になったら保険を?
よくこんな話を聞いたことは無いでしょうか?最近では企業によってはセキュリティが厳しくなり生保営業の方が昼食時に声を掛けてくると言うことも減ったと聞くもののまだまだあちらこちらで「社会人になったんだから」と声を掛けている人を見かけます。そして特にそれが多いのがこの春、何も知らないピカピカの社会人1年生達への猛アタック。何も知らないまま加入を押し切られると言うことも未だにある様です。そんな困った話になる前に少しだけ予習をしてから社会に挑んで頂けたらなと思いこの記事を書きます。
貯金は三角、保険は四角
この言葉は保険募集人がよく?最近はどうか分かりませんが昔から募集時に使われて来た言葉です。意味はなんとなく分かると思いますが貯金は当然、積立始めは少額でそれが段々と積み上がっていくのに対して保険は加入した時点から一定の保険金が保障されます。これが「貯金は三角、保険は四角」と言う考え方です。つまり貯蓄が無い時でも保険金ならそれをカバーできますよ。と言う提案です。
言われ見ればそうだなぁと思う人もいるかも知れません。この言葉自体は間違っていません。問題はその欠けている部分の保障があなたにとって必要かどうかと言うことです。
死亡保険、医療保険、特定疾病保険(がん保険)
- 死亡保険・・・こちらはその名の通り被保険者(勘違いする人がいますが契約者と被保険者は別物です)が死亡した時に 保険金が支払われます。定期保険や終身保険と言ったものがこれに該当します。
- 医療保険・・・こちらは病気や怪我によって入院・手術を行なった際に支払いがされます。またオプションで退院後の通院費用や特定疾病の一時金上乗せなどの付帯をすることが可能ですので次に紹介する保険と重なる部分が出て来ます。
- 特定疾病(がん)保険・・・こちらは会社によって違いますががんなどの特定の病気の際に一時金や入院費の支払いを行う保障となっており上記の医療保険にも合わせて加入していた場合は両方から支払いが行われるケースがほとんどです。
基本的にはこれらの保険に色々な会社独自のオプションや外貨や投資信託を絡めたものが販売されています。
積立代わりにと終身保険
よく保険証券を見せて頂くことがあるのですが多いのが日本社(ニッセイや第一生命などのこと)の場合、積立にもなって死亡保障も医療保障も付いてくるので安心と言われたけど実際、何に入っているのか分からないと言うパターンがまず多く見られます。特に積立と言いつつペラペラの薄い終身保険に無駄に手厚い掛け捨て保険がセットになっており何一つ積立になっていないものや、酷いものになるとメーカーからの指示なのでしょうが平成初期の高利回りの積立利率(銀行で言う金利の様なものですね)が大幅に下がるプランを「今の時代に合った最新の保険だから」と相手が理解をしていないのをいいことに契約を変更させられているケースを見て来ました。
これだけ聞くと保険会社はなんて酷いんだ!と思う人もいるかもしれません。勿論、内容を理解していない人間に売りつける行為は許される行為ではありませんがその一方で面倒だから、分からないからという理由で考えることを放棄している契約者側にも問題があると思われます。
ライフイベントごとに現れる保険という面倒なキャラ
実際のところ最初でも結論を出していますが基本的には独り身の新社会人は保険加入の必要はないかと思います。それを考える時間があるならばまず自分の会社の福利厚生などをチェックする方が大切だと思います。その上で年を重ね、必要となった時に加入することをきっちりと募集人には伝えましょう。そうしなければお互いに損をするだけです。
まずは自分の周りを見渡してみよう
結婚したら、子供ができたら保険に入る。これも実はよく考えると入るべき人と入らなくていい人とに分かれることが近年では多くなって来ています。例えば、今や共働きは当たり前、子供ができても働き続けるケースも多いです。また、両親のサポートがあるか?国や都道府県、市町村の支援など相談をするだけでも必要かどうか大きく変わってきます。それらを踏まえた上で必要な保険を吟味するというのが正しい保険の使い方だと思います。
まとめ
必要ない。と最初に言いましたがそれはあくまでそのタイミングでのことでありいずれ必要な時期が来るかも知れませんしもしかすると永遠に来ないかもしれません。結局のところ迷った時は「調べる」「聞く」「相談する」ことが大切です。その時に頼れる人間を今から見つけておくのも一つの手かもしれませんね。
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