学資保険とは?
通常、学資保険は両親が子供の学費を積立する目的と、その途中で両親に万が一があっても、子供が進学できるようにするために加入する、貯蓄と保障の2つの面をもつ保険です。
最近の学資保険の流れ
最近では学資保険の販売停止や改定による利率の低下が多く、他の商品に流れる傾向が長く続いています。
例としてあげられるのが
- 外貨建て終身保険
- 変額保険
- つみたてNISA
などを学資保険の代わりに利用する人が増えています。
外貨建て終身保険
外貨建て終身保険は主に米ドル建てが中心となり各社から販売されています。
こちらのメリットは円建て終身保険と違い、高い利率が期待できることから低金利であまり積立金が増えない円建て終身保険や学資保険の代わりとして加入する方が多い傾向にあります。
ただし、払込みがドルとなることや、いざ学費にあてるために解約をした場合に円高などの影響を受けるため、元本割れを起こす可能性があります。
よくトラブルとなる理由として、保険募集人と契約者の最低保証の意味の捉え間違いが大きく関わっているといえます。外貨建て保険には保険金に対して最低保証が設けられているケースが多くありますが、これはあくまで「基軸通貨」でという点です。ただ、契約者は円建てでの払った額が最低保証されると捉えるケースがあるようで、度々トラブルのもととなっているようです。
これに関しては説明を怠った保険募集人にも責任がありますが、分からないからと適用に聞いている契約者にも問題はあると考えます。
もし加入をするのであれば分からない点は正直に分からないと質問しましょう。
外貨建て保険のメリット
- 死亡保障を確保できる
- 円建て保険より割安で加入できる
- 高い運用益が期待できる
- 通貨の分散ができる
- 生命保険料控除が受けられる
デメリット
- 円での受け取りを想している場合、受け取り金額が読めない
- 元本割れの可能性がある
- 運用コストが高い
変額保険
外貨建て終身保険と並んで、学資保険代わりとして提案されるのが変額保険です。
変額保険は死亡保険と投資信託を組み合わせた保険が一般的で、終身保険や養老保険という名前の保険に分類されます。
多くは死亡保険金は円建てで最低保証されており、解約返戻金や満期金が投資信託の運用成果によって変動します。
しかし死亡保障は外貨建て保険と違い、円建て保証ですので、万が一の際には為替などを考えることなく、加入時の保険金を受け取ることが出来るのでもらえる金額が読めないと言うリスクは少ないでしょう。
※中には外貨建ての変額保険も存在しますが、一般に人気商品として販売されているものは円建てなことから、円建てをベースに解説をしています。
肝心の運用部分の内容ですが、大抵は10前後の投資信託商品の中から自分自身で単独または、複数商品を選び、運用を行います。
当然ですが、運用成果が悪くても自己責任となる点は投資商品と同じです。
最近の保険商品の傾向として、インデックス型の投資信託が組み込まれていることが多く、手堅く運用をする考えが多い一方で、保険会社独自商品もその中に1から2種類ほど入っている。ということが多いです。
ただ、全て自分で選ぶことが出来ますのでいらない商品を無理に選択する必要はありません。
変額保険のメリット
- 死亡保障が確保できる
- 運用次第で高い収益が期待できる
- 選択商品が絞られているので、比較的わかりやすい
- 生命保険料控除が受けられる
- 運用中の収益は非課税
デメリット
- 運用コストがかかる
- 元本割れの可能性がある
- 満期のある商品の場合、出口戦略を事前に考える必要がある
- 選択商品に魅力あるものが無い可能性がある
つみたてNISA
おそらく、今もっとも多いのはつみたてNISAを利用しての子供の学費積立ではないでしょうか。
特にテレビや雑誌、You Tube、インフルエンサーの影響が強い近年では
私の独断と偏見ですが、「保険に入るな」「保険はムダ」「つみたてNISAを利用しろ」というようなアドバイスが多く見られる気がします。
実際に、国としてもNISAの恒久化を2024年からおこなうことが決まっており、より投資への熱が加速することは間違いないと思っていますが、このつみたてNISAがどういった制度かをまず解説します。
通常、日本では株式などの売却などに対して税金がかかります。ただ、NISAという制度の枠内に限り、この税金を非課税にします。というのがNISAです。
2014年から始まったNISA制度ですが、様々な改革の結果、2024年からは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の今まで片方しか加入できなかった、現行制度に両方投資ができる、いいとこ取りのような制度に改革されました。
2つの枠があるわけですが、主に学資積立として利用を考える場合には「つみたて投資枠」を利用することになります。
こちらは現行のつみたてNISAの枠を広げ、期間を20年から無制限に変更したもので、対象商品も国が定めた一定基準の投資信託を対象としていることから、従来のつみたてNISAと同じように使うことができます。
NISAの一番のメリットは「非課税」であることでしょう。非課税枠を使い、子供の学資積立をおこなうことは現在では一般層にも認知されてきましたのが、まだまだ投資への抵抗感や、実際の始め方に不安がある人も多いようです。
NISAのメリット
- 非課税である
- つみたて投資枠で購入できる商品は国の基準に沿ったものになるので極端な高コスト商品などや、理解が難しい商品は除かれる。
- 低コスト運用が可能
- 高いリターンが期待できる
デメリット
- 死亡保障はない
- 選択肢が多いので自分で選べるか不安な人は調べる必要がある
- 元本割れの可能性がある
NISA一択は正解なのか?
通常の学資保険の魅力が劣るなか、NISAを推進、保険は悪手のような、風潮が一部では流れていますが、そもそもの目的の違う、この2つを並べるのはすこし、違和感を感じます。
ただ、保険自体は「つみたて」という要素を持っているからこそ、起きる違和感とも言えますが、NISAが絶対的な正解とは言えず、選択肢のない中、最善手に近いというのが新NISAといえます。
ただし、私としては死亡保険に関しては仮に、NISAで積立をおこなう場合でも必要と考えています。もちろん、全員に当てはまる訳では無いです。
共働きですでに蓄えがあり、保険でなくてもまかなえる方には必要ないでしょう。
ただ、そういった場合にはそもそも学費を貯めると言う考えが無いはずです。
学資保険やNISAで、学費を貯めることを考えているということは、今現在「お金がない」からこそ考えることです。
そう捉えると、死亡保険は必要ないとは言いきれません。
まとめ
今回は学資保険として話題の「外貨建て保険」「変額保険」「NISA」のメリットとデメリットについて解説しました。
それぞれに良い点、悪い点があります。
どれか一つが良いというわけでなく、人にあったプランで、子供の将来のために積立をしましょう。
ただ、どうやってすればいいのか分からない。NISAを始めたいけれど実際の流れを知りたい。
そのような方はぜひ専門家に頼ることをおすすめします。
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