プルデンシャル生命の社員が起こした詐欺事件
外資系生命保険の大手プルデンシャル生命の社員、元社員が顧客から31億円近くをだまし取っていた事件が話題になっています。
事件は100人以上の人間が関わっていた事や、古いものでは1991年から始まっていたということで、根の深い事件となりそうです。
プルデンシャル生命といえば
プルデンシャル生命といえば、他業界の優秀な営業マンをスカウトし、プルデンシャル生命の営業ノウハウを叩き込み、商品力よりも営業力で売上を伸ばしてきた会社というイメージで、世間では「プルゴリ」などと揶揄されることも。
営業マンは社員と言いながらも実態はフルコミッションで働く個人事業主の集まりで、契約を取れば正義、取れなければ去るしかないという厳しい世界。
そんな彼らが行ったのは架空の金融商品への投資話。顧客を騙して、お金をだまし取っていたことが今回発覚した訳ですが元々、こういった事件が起こりかねない給与体系や営業手法にも問題があったのではないか。と言われています。
成績優秀者が良い営業か?
生命保険業界には「MDRT」というものがあります。これは一定以上の販売成績をおさめた人が入会できる生命保険販売の人にとっての勲章のようなものです。MDRTにはその上にCOT、TOTというランクがあり、更に大きな成績をおさめる必要があります。
このMDRTの倫理綱領としてホームページには
- 常に顧客の最善の利益を会員自身の直接間接の利益より優先させる。
- 専門家として知識、スキル、能力の維持向上に努め、最高水準の専門的能力を維持する。
- 顧客の事業上および個人的情報の守秘義務を厳守する。
- 顧客が十分な情報に基づく意思決定を下すために必要なすべての事実等を完全かつ適切に開示する。
- 個人としての行動は保険と金融サービスの専門家、そしてMDRTに対して期待される水準を維持する。
- 保険および金融商品の乗り換え・変更はすべて顧客にとって有益でなければならない。
- 会員の営業免許を交付する管轄地域の法令と規定すべてを遵守する。
のようなことが記載されていますが、入会条件には手数料や販売保険料、収入の項目しか無く、面接や筆記による試験があるわけでも無いことから、あくまでもお金をいくら稼いだのかが条件になっていることが見て取れます。

プルデンシャル生命はこのMDRT会員の多さを誇っていた企業です。ただ実態は今回のような事件を起こしていました。
プルデンシャル生命だけではない
フルコミッションで働く生命保険の販売員はプルデンシャル生命に限らず、メットライフ生命など外資系生命保険会社の多くで採用されています。国内生命保険会社でもソニー生命のライフプランナーや東京海上日動のライフパートナーというフルコミッションの社員が多く在籍しており、その多くは契約取り続けることでしか生き残ることができません。
この問題は生命保険会社に所属する社員だけでは無く、保険代理店で働く社員にも言えることで有名なところではマネードクターなどが挙げられます。
勿論、すべての人間が不正を行っているわけではありませんが、不安定な給与体系や表彰制度、過剰なノルマなどによって顧客を蔑ろにする可能性はどの会社にも起こり得ることです。
まとめ
今回のプルデンシャル生命の事件は氷山の一角だと思えてならないというのが、正直な感想です。過去にもかんぽ生命の不正、第一生命の不正といった大手の事件、保険代理店による不祥事などがありましたが、今後もこういった不正はあとを絶たないのでは無いかと思います。
過剰な販売方法、ノルマ、報酬制度などによる歪み。高齢化社会とネット社会の到来による生命保険会社の今後の方針を今一度考え直すときが来ているのでしょう。
また、顧客側も被害に合わないために正しい知識を面倒と思わず身につけることを問われる時代が来ているのでは無いかと考えます。


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