小規模企業共済で経営者や役員の老後の資金を節税しながら貯める

小規模事業共済
目次

退職金が無いなら作ってしまえばいい。

通常、会社員の場合、退職金がある会社が多いですが(最近では退職金なしで日本版401kと言われる企業型確定拠出年金が主流となっている会社も多い様ですがこれは今回の話から外れますので辞めておきます。)個人事業主や小規模事業者の経営者や役員は当たり前ですが自分の会社なので退職金をどうするかは自分次第です。退職金なんて要らないよ。生涯現役だ!と言う方でも一読して頂ければメリットは感じて貰えると思います。

https://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/index.html

小規模事業共済とは?

まずどう言った制度なのかを知らなければ意味がありませんのでそのことについて触れていきたいと思います。

小規模事業共済は国の機関である中小機構が運営する制度で上記でも伝えた様に小規模事業者や個人事業主の方の退職金を積み立てる為の制度です。通常の会社員と違い自分自身で積み立てるのですが実はこの制度にはさまざまな利点が存在し経営セーフティ共済と並び事業の助けとなる制度です。

具体的なメリットは?

  • 一つ目はなんと言っても節税効果でしょう。小規模事業共済は月額1,000円から7,0000円(500円刻み)で加入が可能なのですがその積立額を全額控除とすることができます。この辺りは個人向けiDeCoなどに近いと思いますが細かく金額を設定できることと増額、減額も容易かつ維持管理手数料が掛からないメリットがあります。
  • 二つ目のポイントとして受け取り時に一括か分割を選択できることです。これは大したことないと思っている人もいますが実際の受け取り時に選べることは主に税金面で後からそのありがたみが分かってきます。
  • 三つ目が貸付制度を利用することが出来ることでしょう。ご自身の掛け金の範囲内で低金利で貸付が可能ですので緊急時の現金確保が可能です。

上記のポイントは実は法人保険と良く似た特徴を持っている部分も強かったので保障性を考慮し保険で退職金積立を行う会社も多かったのですが2019年2月14日(ちなみに保険業界ではバレンタインショックと言われています)金融庁からの通達により保険商品への監視が強まったことから退職金積み立ては小規模事業共済、保障は保険と棲み分けることも多くなりました。

運用成績と安心感は?

当然ながら預かった掛け金を元手に運用を行います。

中小機構は小規模企業共済法や経済産業省令で定められた運用の基本方針を作成し、それに基づいて運用を行っています。

基本方針

運用の基本方針は、以下の項目などが定められています。

  • 小規模企業共済の運用の基本的な方向
  • 運用資産の構成に関する事項
  • 運用受託機関に関する事項
  • 運用業務に関して遵守しなければならない事項
https://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/customer/performance/index.html

この様に開示がされており常に確認(する人はまずいないでしょうが)することができます。よって安心して預けることが可能です。

注意事項

いくつかこちらに加入する上で注意すべきことをお伝えします。

  • 途中解約などした場合、元本を割る可能性がある。
  • 貸付を受けた場合、低金利ではありますが当たり前ながら返済の際には金利が発生します。
  • 受け取りの際は受け取り方などによりますが通常の退職金や一時所得扱い、年金扱いなどの税金が掛かります。

間違えやすい中小企業退職金共済制度(中退共)

よく混同される?のですが今回紹介の小規模事業共済は経営者側の退職金を積み立てる制度です。一方、中小企業退職金共済制度(中退共)は「従業員の退職金」を積み立てる制度であるので名前は少し似ていますが目的が全く違う点にご注意ください。

まとめ

無理に進めるものではありませんし、最近では個人事業主ならiDeCoや国民年金基金を利用する人も多いかもしれません。しかし経営者として選択をするのであればこちらをお勧めします。この理由はかつての法人保険と同じく入った後にいじくり回す。と言えば言葉は悪いですが手数を持てると言うのが私がこちらをお勧めする理由です。

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この記事を書いた人

元生損保取扱保険代理店勤務
保有資格
AFPファイナンシャルプランナー
国家資格キャリアコンサルタント

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