家を借りる時の火災保険(賃貸契約)

火災保険のイラスト
目次

あなたは今のお家は購入物件?それとも賃貸?

既に購入物件の場合は少し今回の話とずれてしまいますので別の機会にさせて頂き、今回は賃貸物件に関する火災保険についてお話ししたいと思います。

契約時の火災保険料はどこへいく?

賃貸契約時に見積もり段階で火災保険料の項目があると思いますがこの火災保険、何に対して掛かっているかご存知ですか?

火災保険っていうぐらいだから自分が住む部屋に対してじゃ無いの?

通常はそう考えると思います。この答えは半分正解で半分間違い。まずは火災保険と表記されている内訳を見たことはありますが?無い方も多いかもしれませんしそもそも提示を受けたかどうかもあやふやな人も多いのでは?と思っています。(ちゃんと読んでるよ!という人がいたらごめんなさい)ただ分かっている人もそうで無い人も整理の為に一度、内訳を見てみましょう。

  • 家財保険(地震保険)
  • 個人賠償責任保険
  • 借用不動産賠償責任保険

実は火災保険と一言で済まされている保険料の中にはこれらが含まれていることが一般的です。これを見て分かるかと思うのですが火災保険が守っているのは主に借主、つまりあなたの家財(持ち物)ですね。万が一、火事によりあなたの家のテレビが燃えたとしましょう。その保険がこちらから出ると思って下さい。よって住んでいる家が全焼した時、あなたに支払われるのは「家財保険」の設定額の上限ということになります。では建物の保険は誰がかけているのか?当たり前と思われるかもしれませんが「その建物の所有者」つまりオーナーです。では下にくっついている残り二つは何を守っているのか?これについて次に解説したいと思います。

個人賠償責任保険とは

たいそうな名前がついていますがこれは一般的に認知されているのは「自転車保険」と思って貰うと分かりやすいかもしれません。

自転車保険は分かるけれどそれと火災保険にどんな関係があるの?

こんな疑問が生まれるのは確かです。実は自転車保険が自治体によって義務化の流れを汲む前からこの個人賠償保険というものは存在していました。そしてその内容は簡単に説明すると「他人の財物、他人の身体に誤って危害を加えた時」という内容です。つまりこの中の一部に自転車保険が入っていると捉えて頂いて結構です。(自転車でわざと人を跳ねようとは考えないですよね?)つまり火災保険における個人賠償責任保険とは部屋のオーナーの持ち物である建物では・・・?と考えたあなた実はここがややこしいのですが実はオーナーに対して個人賠償責任保険から支払いをすることはありません。ではなぜ必要なのか?オーナーは守られないのか?その点について説明します。

借用不動産賠償責任保険

この長く分かりづらい名前、実はこれがオーナーに対して万が一があった場合の保険となります。例として誤って窓ガラスを割ってしまったなど日常において不注意で借りている建物に損害を与えてしまった場合、こちらの保険から賠償を行います。ただこれだけ聞くとこんな疑問が生まれると思います。

個人賠償責任保険って要らなくないのでは?

そんな疑問が出るのは当然だと思います。自分の持ち物は「家財保険」建物はオーナー自身の「火災保険」、自分が犯したミスによるオーナーへの損害は「借用不動産賠償責任保険」これでもうバッチリじゃないか?と思ったあなた一人(一人じゃ無いけど・・・)忘れていませんか?あなたが借りているのは賃貸アパート若しくはマンションです。つまり赤の他人が複数人同じ建物に住んでいることになります。それがどうしたのだ。建物自体はオーナーの持ち物だし家財は私のものだ。そう家財はあなたのものです。同じ様に他の住人の家財もその人の持ち物です。それを・・・そうですね。例を挙げるとすれば例えばあなたが洗濯をする為に洗濯機を回していたとします。ところが洗濯機のホースが緩んでいたことで床はびしゃびしゃに当然ながら階下の住民の家財もびしゃびしゃ・・・これはどの保険が適応されると思います?お分かりだと思うのですがここで個人賠償責任保険の出番が来るのです。思い出して見て下さい。

他人の財物や他人の身体を誤って傷つけてしまった時

この言葉に今回のケースは当てはまりますね。(勿論、床などはオーナーの持ち物ですので借用不動産賠償責任保険から支払いが別途行われます)この様に実は火災保険の中身を知っておくといざという時、知らずに自分の財布から出すのとでは大きな違いが出てきます。

賃貸の火災保険も保険会社を選択できる

因みにこの火災保険、多くは不動産屋さんで加入が多いと思いますこれは不動産屋さんが保険代理店をしているケースがあるということと管理のしやすさによるものだと思いますが実際の事故発生時にこの保険についてきちっと把握と説明を行なってくれる不動産屋さんは多いとは言えません。(本業では無いですし、きちっとしていると所も勿論、あると思います)よってもし自分で加入の仕方を知っている場合「自分で火災保険入るので要らないです」と断ることもできます。ただ注意、頂きたいのは不動産屋さんの見積もり保険料の補償額を確認した上で他の保険会社と相見積もりを取って下さい。そうしないと金額が少なすぎるなどの間違いが起きてしまう場合があります。また、実は個人賠償責任保険に関しては自動車をお持ちの方の場合、既に自動車の特約として付帯しており契約が重複する場合がありますのでその場合は加入する必要がありません。(知られていないかもしれませんが個人賠償責任保険は自動車保険、火災保険、傷害保険などにセットできるのですがそれはどれか一つに付帯だけで問題無いのです。)

もう一点だけ注意点を言いますと個人賠償責任保険は保険会社によって若干の補償内容に差があります。なので単純に金額だけで決めるのは危険というとおどしの様に聞こえてしまいますが加入先や保険に関する分野に強いFPなどに相談することをお勧めします。

まとめ

今回は火災保険の賃貸契約に関しての記事でしたが今後、購入物件など様々な設備の火災保険についてもお伝えできたらなと思っております。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

元生損保取扱保険代理店勤務
保有資格
AFPファイナンシャルプランナー
国家資格キャリアコンサルタント

コメント

コメントする

目次